胆江日日新聞
たんこうにちにちしんぶん
2014年印刷
通常版
岩手県の胆江地方が配布エリアである胆江日日新聞。「胆江」の意味は、Wikipediaによると
北上川西部を「胆沢郡(いさわぐん)」、東部を「江刺郡(えさしぐん)」と呼んでいたことから、それぞれの地名の頭文字を合わせたものである。
とのことです。
題字は、題号と横線の地紋で構成されています。2014(平成26)年に胆江日日新聞より頂いた資料によると、題号の揮毫は書家の高橋翠川さんです。
創刊初期
胆江日日新聞の創刊は1946(昭和21)年です。この頃は、「胆江」の「胆」に旧字体の「膽」を使っていました。色川博さんの揮毫だそうです。
台風で題字を紛失
翌年1947(昭和22)年、関東地方や東北地方に大きな災害をもたらしたカスリーン台風によって、印刷会社が題字を紛失。急遽、新しい題字を書家の高橋翠川さんに依頼したそうです。
題号の変更、地紋出現
翌年1948(昭和23)年、題号を「膽江日日」から「膽江日日新聞」へと変更。引き続き高橋翠川さんの揮毫です。 地紋には岩手の名所が描かれました。世界6箇所の1つである国際的な緯度観測所(現・国立天文台水沢VLBI観測所)の「建物と星」、桜の名所として知られる水沢公園の「桜」、北上川に架かる「桜木橋」です。名所の提案やデザインは、当時の社員が担当したそうです。
新聞紙サイズ変更により題字も変更
1955(昭和30)年には、新聞紙の大きさが406mm×272mmのタブロイド判から545mm✕406mmのブランケット判に変更されました。紙面サイズが2倍になったことに伴い、題字も再考。高橋翠川さんの助言もあって、題号の「膽」は「胆」に、地紋は取り除き横線でまとめられました。
現在の題字へ
1965(昭和40)年には、題字に迫力を持たせるために、題字サイズを少し大きく変更、題号は肉付けし太めたそうです。現在まで使われている題字です。
ねこぺんコメント
だいぶ平べったく題号を書いていて、とてもコンパクトな題字です。新聞名が胆江日日新聞よりも短い他の題字のほうが縦のサイズが長いくらいです。